
Switchは、PlayStationやXboxのような人気ゲームコンソールの中でも、持ち運びが可能で、(モデルによっては)コンバーチブルにもなるという点でユニークです。PlayStationやXboxと違い、常にテレビにつないで安全な場所にしまっておくわけではありません。つまり、充電式バッテリーやスクリーンのメンテナンスは免れず、USB-Cポートの消耗や故障も起こりやすく、時として、ジョイコンコントローラーはジョイ(喜び)が消えてしまったり、コン(短所)がつきまといます。
さて、Switchの各モデルで最も一般的な修理と、各モデルの違いについて見ていきます。交換用パーツを購入する場合に気をつけることは、Switch、Switch Lite、OLED Switchのモデルを混同しないようにすることです。私は頭の中で、これらのモデルを1つのモデルとしてまとめています。反対に、長年様々なモデルが発売されてきた歴代のPlaystationはそうはいきません。さらにiFixitのNintendo Switchツールキットを手に入れれば、簡単な修理でも途中で困ることがありません。
修理に至る状態
Switchのリペアビリティ(修理のしやすさ)は全体的に高いといえます。iFixitストアでは、Switch内部で壊れた部品を交換するためのスペアパーツを手に入れることができますが、任天堂が本体ケースに特殊なトライウイングネジを使うという迷惑なハードルを乗り越えれば、必要な工具で難解なものはありません。私はスーパーファミコン時代、同じように厄介なネジに悩まされた記憶があります。全体的に標準トルクスねじが使用されていることが望ましいのですが、iFixitのキットはデバイスの作業に必要なツールが異なっていても、汎用性を保ちながら全てをシンプルに収めることができます。
バッテリーを襲撃せよ
バッテリー交換は、ある時点で発生する、避けては通れない修理です。たとえSwitchをテレビにドック接続して、常時電源に繋げた状態で使っていても、Switchが機能するためには正常なバッテリーが必要です。Switchはバッテリーから起動するため、ドックに繋げただけでは起動しません。このことを知らなければ、Switchは電子廃棄物として投棄されるでしょう。
交換の作業は簡単でありながらも面倒さが混ざっています。Switch内部を開くには、数本のドライバー(標準的なJIS 000番、正確に扱えばプラスとトライスロットY00番でも可能)が必要です。全モデルでメタルシールドを取り外す必要があり、これにはピンセットでテープを処理する作業が含まれます。その後、microSDカードスロット(通常のSwitch)や多数のWi-Fiアンテナ(Switch OLED)を取り外す必要があります。少なくとも、Switch Liteのようにジョイスティックにアクセスするためにケース全体を開ける必要はありません。
Switchのバッテリー交換ガイドでは、21ある手順の最後の3分の1は、バッテリーを安全に取り出すための作業です。接着剤で固められたバッテリーに、イソプロピルアルコールを注入し、慎重にオープニングピックを動かすだけです。必ずお使いのモデルに対応するバッテリーを入手してください。
ジョイコン
Switchの修理について話す際に、Joy-Conのドリフトを避けて通ることはできません。このドリフト問題は、動きを検出するジョイスティック部品が摩耗することによって引き起こされます。その結果、スティックが静止していても、うまく認識されなくなります。ノブから親指を離しても、画面上のキャラクターや車、照準が動き続けるため、イライラは最高潮に達し、最悪の場合、ゲームは致命的な結果に至ります。一方で、良いニュースもあります。コンタクトクリーナーを少量吹きかけることで、しばらくの間この障害の程度を遅らせることができるかもしれません。デバイス本体を分解する前に、まず試してみてください。その後で、iFixitのSwitchトラブルシューティングガイドを参照してください。このトラブルシューティングは、問題を特定する方法や、Nintendoから無料で修理を受ける方法まで教えてくれます。
また、センサーのトレースにあるデッドスポットを無視するように、コントローラーの再キャリブレーション(補正)を試みることもおすすめです。
悪いニュースは、ジョイコンの分解が非常に面倒だということです。分解自体は比較的簡単ですが、再組み立てには忍耐と確かなスキルが必要です。私はジョイコンをミニSNESコントローラーのように見せたくて、色付きボタンとABXYラベルが付いたお気に入りケースを購入しました。Joy-Con内部を開いて新しいケースに移し、新しいボタンに交換するだけだと考えていました。
しかし、それは悪夢の始まりでした。これまで幾度かに渡って難易度の高い、あるいは不可能に思える修理に取り組んできましたが、これは全く別物でした。参考までに言うと、iBookの分解やiPhoneのスクリーンやバッテリーの交換は、それほど恐ろしいものではありませんでした。最悪なのは、慎重にリボンコネクタを部品の間に通さなければならないことで、非常に細かい作業でした。私はただの見た目上のアップグレードだけに、この経験が自分自身に重くのしかかったのかもしれませんが、非常に大変な思いをしました。

もちろん、これで実際の修理を躊躇しないでください。ジョイスティックの修理は、私が試みた(そして成功した)完全な分解に比べればかなり簡単です。当社では修理の難易度を「中程度」と評価しています。
そして、Joy-Conにはバッテリーが内蔵されているので、スティックがドリフトしなくても、内部を開いて交換が必要になります。幸いなことに、Joy-Conのバッテリー交換は簡単です。
アドバイスとトリック
コンソールを修理する前に、Nintendo Switchにはいくつかの特殊な仕様があることを覚えておきましょう。1つは、どのUSB-C充電器やケーブルでもSwitchのバッテリーを充電できますが、Switchドックには公式のNintendo電源アダプターしか使用できないという点です。このアダプターはかなりかさばるため、持ち運びが面倒です。電源関連の問題を診断する際には、この点を念頭に置いてください。
もう一つのアドバイスは、修理と言うよりもコンソールのプロテクションと利便性に関するものです。もしあなたのSwitchがプラスチック製スクリーンの場合、ガラス製保護フィルムをお勧めします。裸のSwitchのスクリーンは傷がつきやすく、スマートフォンやタブレットのガラススクリーンに慣れていると、Switchの画面は非常に不快に感じます。ガラス製保護フィルムを使うと、はるかに快適な使用感が得られます。
ただし、OLED Switchのガラススクリーンに内蔵されているスクリーンカバーには注意が必要です。正確には、特別な理由がない限り取り外さないでください。これは製造や包装時にスクリーンを保護するためのプラスチックフィルムではありません。代わりに、Nintendoは「反散乱接着フィルム」を追加しており、これはスクリーンが割れた際にガラス片が飛び散るのを防ぐためのものです。そのままにしておいてください。ただし、その上にスクリーンプロテクターを使用しても問題ありません。
また、交換部品を必要としない修理にも注意を払ってください。時々、部品が詰まったり、正しい装着位置から外ていることがあります。例えば、ZRやZLの「ショルダーボタン」が動かなくなることがありますが、その場合はジョイコンの背面カバーを開け、ピンセットを使ってボタンを元の位置に戻すことで修理できます。
もう一つの一般的なメンテナンス作業として、ファンの手入れがあります。Switchは過熱(オーバーヒート)することがあります。これはグラフィック負荷の高いゲームを長時間プレイした結果の自然な結果かもしれませんが、ファンにほこりが詰まっていることも原因となります。もしSwitchの調子が悪い場合は、内部を開いてさっとほこりを払うだけでも価値があります。
まとめると、Switchシリーズは修理しやすいデバイスです。これは、据え置き型のコンソールよりも多くの摩耗や損傷を経験するポータブルデバイスにとって良いニュースです。ただし、修理には適切な工具が必要です。NintendoのY字ネジは明らかに修理を阻害する一因ですが、適切なオープニングピックやスパッジャーを使用すると、より簡単で安全な結果が得られますし、吸盤カップを使用するとスクリーンの取り外しが安全になります。iFixitではSwitch用の修理キットや、さらに汎用性の高い多目的ツールセットを提供しているので、ご安心ください。
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