はじめに
話題の新スペースグレーのMagic MouseとMagic Keyboardが欲しくて4,999ドルもの大金を叩きました。気前がよいAppleはなんと、タダで新iMac Pro本体を提供してくれました。さあこれを分解して、一体何がこれを動かしているのか見てみましょう。
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必要な工具と部品
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分解するのは、iMac Proのベースモデルです。
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8コア、3.2 GHz Intel Xeon W 2425 processor、Turbo Boost使用時最大4.2GHz
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DDR4 2666MHz ECCメモリ(8GB×4枚)
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AMD Radeon Pro Vega 56グラフィックプロセッサ (8 GB、HBM2メモリ搭載)
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27インチディスプレイ、5120 × 2880ピクセル解像度、十億色対応、広域色(P3 )
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1 TB SSD
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現在、最大18コアを搭載した、更にハイスペックなモデルが選択できるようになっています。これを使うための、約91万円~160万円(税込み)以上のお金があればの話ですが・・・
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この輝くばかりのスペースグレイのアクセサリー(Magic Mouse, Magic Keyboard)を箱から出す瞬間がやってきました。この興奮をどうやったら収めれるでしょう。そして………!(◎_◎;)
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…なんと 黒色のLightning-USBケーブルが出てきました。
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こんなことは絶対にあり得ないはずです。(今まで白しか見たことないのに)衝動が大きすぎたため作業に戻る前に、窓の外に空飛ぶ豚がいないかチェックしてみましょう。
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奇妙なことに、Lightning EarPodを使ってこのiMac Proにお持ちのiPhone7、8またはXを繋げるードングル(PCに繋げる小さな装置)のようなものが全く見当たりません。Appleさん、互換性のない製品が幾つも同じ会社から出てくるのは変じゃないですか?
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iMac Proの素敵なファブリック素材を剥がして、ポート構造を見てみましょう…念のため。
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ポート接続を確認します。
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3.5 mmヘッドフォンジャック
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SDXCカードスロット
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4つのUSB 3ポート
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4つのThunderbolt 3 (USB-C)ポート
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10 Gbイーサーネットポート
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少し頭をよぎった方に、このApple製品のモデル番号はA1862です。
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本体裏側にあるこれらのスロットにRAMを取り付けようとしましたが、どうやら無理なようです。
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この巨大なデュアルファンクーラーをまずは取り出します。
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どうやらAppleは5Kモデルで搭載されていたフルサイズデスクトップ用ハードドライブを生贄にして、ここにスペースを作りました。(しかも、iMac Proにしてそのようなハードドライブは要らないでしょうが)
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他にも、冷却の神々に生贄として捧げたものは外付けRAMアクセスハッチです。残念。
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代わりに大きなリアベントが付いており、クーリングキャパシティーは80%も増大しました。
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ボードを取り出して、まず最初にRAMの点検に取り掛かりましょう。
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どうもこうもありません。RAMにアクセスするにはこの方法しかないのです。前モデル27インチ iMacシリーズの背面に搭載されていたRAMにアクセスするためのシンプルなハッチに比べると、このRAMに到達するまでが大変な作業です。
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とは言うものの、グッドニュースがあります。これらは288-pin DDR4 ECC RAMスティックが使用されており、標準型チップオンボードです。
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SKhynix H5AN8G8NAFR-VKC 2,666 MHz DDR4
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今この場でアップグレードできるので、グズグズしないでやってみましょう。4つの32GBモジュールが”最高高高”の計128 GBを可能にするのはいかがですか?
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素早くデバイスを再組み立てした後、このアップグレードは上出来と結果をお知らせします。ご自宅でアップグレードを実行される場合は、Memory Maxxer RAM アップグレードキットを入手してください。
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さて本題の分解に戻りましょう。つぎはツインの"SSD"です。
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ステッカーを幾つか剥がすと、トルクスネジが出てきました。これを外します!
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各SSDは Apple EMC 3197のモデル 656-0061Aとデザインされています。
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シールドを外すとチップが幾つか確認できます。
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SanDisk SDRQF8DC8-128G (カード1枚につき4つ搭載、2つが上部、2つが下部、合計512 GB × 2 = 1024 GB)
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Apple 338S00285パワーマネージメント IC (おそらく)
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コントローラー基板の付いた標準装備のSSDとは違い、これらのフラッシュモジュールにはインターフェースのバッファーが付いています。PCIe/NVMeコントローラーは別の場所に搭載されています。詳細は後で説明します。
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基板を取り出しました。さてチップの正体を確認する時間です。
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Intel Xeon W-2140B (Skylake, 14 nm—発熱を管理するアンダークロックされたW-2145のよう)、最大4.2 GHzのTurbo Boost搭載3.2 GHz CPU paired with what could well be a standard LGA 2066ソケット
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AMD S5J68 1747 GPEW0333S3 SS63HBN181747US40104 Radeon Pro Vega 56 GPU with integrated 8 GB of HBM2メモリ (on-package)
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Intel X723D733 E1 05780 (SR3PV?) - プラットフォームコントローラーハブのよう
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AQUANTIA AQtion AQC107-B1-C PCIe マルチギガビットイーサーネットコントローラー
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Pericom Semiconductors PI3PCIE3412AZHE PCIE 3.0 mux/demux switch
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Apple/Universal Scientific Industrial (USI) 339S00428 00012021 Wi-Fi/Bluetoothモジュール
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Genesys Logic GL3227A SD 4.0 メモリカードコントローラー、Texas Instruments LP8565A13 (LEDバックライトドライバーのよう)
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裏側です。
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Cirrus Logic CS42L83 オーディオ/DAC
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3x Infineon (旧Primarion) PXE1110CDMとPXE1610CDN 多相デジタルコントローラー
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2x Intel JHL6540Thunderbolt 3 コントローラー
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International Rectifiers IR35217 パワーステージコントローラー
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Macronix MXIC MX25L4006EZNICMOS シリアルフラッシュメモリ
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NXP PCAL6524 I/Oエキスパンダ
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4x Texas Instruments TAS5764L オーディオアンプ
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最後のチップ情報ですが、ここで大取りです。SSDスロット付近を探ると2つのカスタム製Appleチップを見つけました。
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SK Hynix H9HKNNNBRUMUVR-NLH LPDDR4に積層されたApple T2 339S00467
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Apple 338S00268ーこのチップは少し謎めいています。最初、これがiPhone 7で登場した噂のA10Fusion コプロセッサだと考えていましたが、パッケージサイズが若干小さいのです。(各辺約7.4 mm) 現在の予想:これはApple/Dialog Semi パワーマネージメントICではないかと考えています。
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この追加された機能と強化されたセキュリティのマイナスポイントはiMac Proを回復したいときに頭痛の種となります。
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基板を取り出すと、500 Wのパワーサプライを外せます。
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AcBel Polytech社による製造で、100-240ボルトACが可能で、小さなチップが搭載されています。チップ情報は以下の通りです。
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STMicroelectronicsSTD4N80K53 A N-channel MOSFET
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STMicroelectronicsL6599A高電圧共振コントローラー
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ON Semiconductor NCP1336B カレントモードコントローラー
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Diodes IncorporatedAP4310A 電圧リファレンス付きデュアルオペアンプ
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ON Semiconductor NCP1631 2相力率コントローラー
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Diodes Incorporated AP2125K-4.2TRG1300 mA LDOレギュレーター
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このiMacの外殻は若干剥き出しのように見えますが、まだ作業は終わっていません。次は"増強されたステレオスピーカー"を見ていきましょう。
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先のレポートによると、このスピーカーは発売前の噂を裏付けできるとしています。つまり、このスピーカーはMacで聴ける最高品質の音を出します。
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そしてこのスピーカーをHomepodとペアで繋げれるのかどうか疑問ですーもし両方を使用できれば超最高の音質になるはずです。Homepodが2018年内に発売されるのかどうか詳しいことはわかりません。(このHomepodがMac Proのように見えてくるのは偶然でしょうか?)
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この手順で使用する道具:Mako Driver Kit - 64 Precision Bits$39.95
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このボディをパーツに分解しました。その後はあまり残っていませんーディスプレイをサポートしている素晴らしいバネ仕掛けの蝶番が残っているぐらいです。
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おそらくこれがAppleの歴史上発売される最初で最期のトルクスネジ用ドライバーとなるでしょう。このドライバーを使って解体を指示することも今後ないでしょう。
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もちろんですが、この分解を読んでいるあなたならお持ちですよね、準備万端のツールセット。
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ディスプレイを詳細に見ていきましょう。iMac 5Kに搭載されていたものと同じパネル(LG ディスプレイモデル番号LM270QQ1)が使用されていることが判明しました。
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チップを確認するため、底にシールドで隠された長いストリップを剥がします。
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Texas Instruments NH245 8-Bit Dual-Supply Bus Transceiver
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Texas Instruments BUF16821Programmable Gamma-Voltage GeneratorとVcom カリブレータ
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Parade Technologies DP665 LCD Timing Controller
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Texas InstrumentsTPS543203A synchronous step-down SWIFT™ コンバータ
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Texas InstrumentsTPS65168High Resolution Fully Programmable LCD Bias IC for TV
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- RAMとCPUはどちらもモジュール式です。つまり修理とアップグレードは可能です。もちろんAppleはそう言ってくれませんが。
- デュアル SSDはモジュール式ですが、Appleによるカスタムメイドで、交換は複雑な作業です。
- iMacを開口するためにテープを切断するのは難しくありません(適切なツールが必要です)が、修理毎にこのテープを交換しなければなりません。
- キーとなる主要な交換用コンポーネントが基板の裏に埋められています。となるとアクセスするには多くのパーツを取り出さなければなりません。
- 外付けRAMにアクセスするためのハッチがなくなったことから、27インチ iMac 5Kのアップグレード作業に比べると随分と困難になりました。
- GPUはBGAに半田付けされていますーこれは"プロの"コンピューターにとって、大きなマイナスとなります。簡単にグラフィックのチップのアップグレードができません。そのため、購入時の環境設定の選択は十分考慮してください。
まとめ
リペアビリティのスコア
(10点が最も修理しやすい指標です)
以下の翻訳者の皆さんにお礼を申し上げます:
95%
これらの翻訳者の方々は世界を修理する私たちのサポートをしてくれています。 あなたも貢献してみませんか?
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101 件のコメント
OOH FIRST COMMENT! either way, Apples getting closer and closer to the point where a mac will literally be one single part that will not be modular in any way. Apple says they save the environment as much as possible while sweeping the fact that they make their machines as hard to fix as possible under the carpet.
Wow you got here first!
Apple bounces back and forth between more and less modularity with most new architectures. Claiming that there is some obvious trend here is silly and baseless.
Mark -
This comment aged like fine wine with the launch of the M1-based iMacs.
Liquid cooling? SSD in RAID 0?