はじめに
このガイドを使って、MacBook Proの接着剤で固められたバッテリーをiFixitの接着剤リムーバーを使用して交換します。接着剤リムーバーを使用すれば、消耗したバッテリーを固定している接着剤を弱めることができます。
iFixitの接着剤リムーバーは可燃性が高いです。このリムーバーを使って作業をする際は、通気性のよい場所で行ってください。作業中、付近で喫煙したり、火器のある場所で行わないでください。
ダメージのリスクを軽減するため、この作業を始めるにバッテリーを完全に放電してください。充電したリチウムポリマーバッテリーに穴を開けてしまうと、危険かつ手に負えない火事を引き起こしかねます。バッテリーが膨張している場合は、特に注意を払って適切な方法で処理してください。
ご注意: リムーバーはMacBook Proのプラスチック製スピーカーエンクロージャ(筐体)などのような、ある箇所のプラスチックにダメージを与えてしまうことがあります。リムーバーを散布する際は丁寧に作業を行ってください。
必要な工具と部品
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Macを起動し、ターミナルを開きます。
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以下のコマンドをターミナルにコピー(または正確にタイプ)します。
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sudo nvram AutoBoot=%00
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[return]キーを押します。パスワードを求められたら、管理者パスワードを入力し、 [return]キーを再度押します。補足: [return]キーは ⏎ や "enter"として印字されている場合もあります。
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sudo nvram AutoBoot=%03
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吸盤ハンドルをMacBook Proの正面中央付近の下部ケース上に装着します。
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吸盤ハンドルを持ち上げて、下部ケースと筐体の間にわずかな隙間を作ります。
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下部ケースを取り出します。
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ディスプレイヒンジ付近のクリップの位置を揃えます。カバーをヒンジ側に押し込みます。クリップが装着されると、それ以上スライドできなくなります。
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スライドしてクリップが完全に装着して、下部ケースが正しく揃ったら、下部ケースをしっかりと押させて、隠れた4つのクリップも装着します。カチッと音がして装着感があるはずです。
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スパッジャーを使って、バッテリーの接続を外して、バッテリーパワーコネクタを慎重に持ち上げます。
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コネクタを十分の高さに持ち上げて、ソケットから離します。修理中、アクシデントで接触しないようにご注意ください。MacBook Proにダメージを与えてしまう可能性があります。
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iOpenerを温めて、トラックパッドリボンケーブルの上に1分ほど置き、トラックパッドリボンケーブルをバッテリー上部に固定している接着剤を柔らかくします。
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iOpenerをお持ちでない場合は、ドライヤーでケーブルを温めてください。ケーブルは触っても熱すぎない程度にします。バッテリーを温め過ぎないように注意してください。
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T3トルクスドライバーを使用します。
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左側Thunderboltポートコネクタブラケットの1.4 mmネジを2本外します。
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右側Thunderboltポートコネクタのブラケットから1.4 mmネジを2本外します。
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スパッジャーを使って、左側Thunderboltポートコネクタをロジックボードからまっすぐ引き上げて、接続を外します。
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コネクタをゆっくりと傍に寄せてください。ロジックボードを取り出す作業に影響しないようにします。
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T3トルクスドライバーを使って、Touch IDを固定しているカバーブラケットと、3.5 mmオーディオジャックコネクタから1.9 mmネジを2本外します。
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3.5 mm オーディオジャックのフレックスケーブルを、ロジックボードからまっすぐ持ち上げて接続を外します。
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慎重にフレックスケーブルを傍に寄せます。
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中程度に温めたiOpeneやヒートガンもしくはヘアドライやを使って、電源ボタン/Touch IDフレックスケーブルの下の接着剤を温めて柔らかくします。
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開口ピックをフレックスケーブルの下に慎重に差し込んで、ロジックボードから乖離します。それからゆっくりと傍に寄せてください。
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作業がうまく進まない場合は、無理やり行わないでください。若干熱を加えて、接着剤を温めてから再試行してください。
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最初のアンテナケーブルを、ソケットからまっすぐ持ち上げて接続を外します。
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ピンセットもしくはスパッジャーの平面側先端を慎重にケーブルの下でスライドして、ソケット付近で止めます。それから慎重にツールでひねったり、こじ開けて、接続を外します。
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ロジックボードアセンブリを固定している10本のネジを外します。
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2.5 mm トルクスT3ネジー3本
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2.9 mm トルクス T5ネジー5本
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3.0 mm トルクス T5ネジー2本
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2つのゴム製ファン用振動減衰ストリップをファンに固定するための接着剤から剥がします。(完全に外さないでください)
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必要に応じて、iOpener、ヘアドライヤー、ヒートガンで中程度の熱を当てて、接着剤を柔らかくすると、剥がす作業がスムーズになります。
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ゴム製振動ダンパーの位置が揃っているか調整しながら確認します。
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アンテナケーブルのバンドルをロジックボードとヒートシンク間の隙間に通して、ボードを取り付けた時にケーブルが正しく繋がっているか確認してください。
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インストールする際に、ケーブルがボードの下に閉じ込められていないか確認してください。特にマークしたエリアをよく確認してください。
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ディスプレイを保護するため、作業中はディスプレイとキーボードの間にアルミフォイルシートを装着してください。
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さらに、ペンキ用などの剥がしやすいテープをトラックパッドエリアに装着してください。オプションとして、余分な接着剤リムーバーが飛び散らないように、トラックパッドエリアの下に直接紙タオルなどを載せてください。
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接着剤リムーバーの流れをコントロールするには、MacBook Proの裏側端(ヒンジ側)の下に本やホーム製ブロックなどを置くなどして、5cm程度傾斜させてください。
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MacBook Proの作業準備が完了です。次は、あなた自身を安全装備しましょう。
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接着剤リムーバーを塗布する際は、保護メガネを着用してください。(保護メガネはキットに含まれます。)
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保護メガネを装着せずにコンタクトレンズの装着はしないでください。
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保護グローブもキットに含まれています。肌荒れや敏感肌の方は、ここでグローブを装着してください。
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黒いゴム製ストッパーを接着剤リムーバーから引っ張って外します。
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ハサミを使ってアプリケーターのシールされた先端をカットします。
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先端を細くカットすると、少量のリムーバーをコントールよく塗布できます。
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接着剤リムーバーを2つの右側バッテリーセルの下に塗布します。
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液体接着リムーバーが浸透して、接着力が弱まるまで、約2分間待機してください。それから次の作業に進みます。
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バッテリーセルの下のカードが上手くスライドできない場合、フロスやワイヤを使って、バッテリーセルの下に通し、鋸を引くように交互に左右へ引きます。
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前の2−3の手順を繰り返して、一番左側のバッテリーセルを乖離します。
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MacBook Proの左側を上げて、接着剤リムーバーがスピーカーに流れこまないようにします。
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一番左側バッテリーセルの下に、プラスチックカードの1つのコーナーをスライドして、バッテリーを固定している接着剤を慎重に剥がします。
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作業中にセルが再接着しないように、プラスチックカードをセルの下に一時的に置いておきます。
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残り3つのバッテリーセルの下に、接着剤を数滴落とします。
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リムーバーの漏れに注意し、必要に応じて次の手順で接着剤リムーバーを追加してください。
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次の手順に進むまでに、約2分間置いてください。
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前の手順で既に分離した左端バッテリーセルの下にプラスチックカードを完全にスライドさせ、残り左側のバッテリーセルとMacBook Proのアルミケースの間に慎重に差し込みます。
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プラスチックカードの一角を、一番大きい中央のバッテリーセル上部の下に差し込みます。
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カードを左右に揺らしながら、バッテリーセルの下をスライドして、固められた接着剤から完全に乖離します。
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バッテリーを持ち上げて取り上げます。
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新しいバッテリーを装着する前に、MacBook Proのケースに残っている接着剤を全て綺麗に取り除いてください。
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手袋をはめた指先もしくはピンセットを使って、接着剤の長いストリップを剥がします。
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プラスチック製ツールで残りの接着剤の塊を削ぎ取ります。イソプロピルアルコールもしくは接着剤リムーバーを使ってバッテリー下のエリアを綺麗に拭き取ります。前後ではなく、一方向のみに拭いてください。
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作業終了後は、保護用テープをスピーカーから慎重に剥がします。
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この手順で使用する道具:Tesa 61395 Tape$10.99
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旧モデルではバッテリーデータケーブルが、バッテリボードの下に挟まっていないか確認してください。
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バッテリーの底側にプレインストールされた接着剤が付いている場合は、裏返して、慎重にシールを剥がして、接着面を露出させます。バッテリーに接着シールが付いていない場合は、Tesa 61395のような両面接着テープを使ってバッテリーを固定します。
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バッテリーの装着位置を確認したら、定位置に取り付けます。
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バッテリーをしっかりと5−10秒間、下部ケースに押し込んで、固定させます。
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交換用のパーツとオリジナルのパーツを見比べてください。残りのコンポーネントを移植する必要があるか、パーツを取り付ける前に接着剤の裏張りを取る必要があります。
デバイスを再組み立てする際は、これらの手順を逆の順番に従って作業を進めてください。
e-wasteを処理する場合は、認可済みリサイクルセンターR2を通じて廃棄してください。
修理が上手く進みませんか?基本的なトラブルシューティングを参照するか、アンサーフォーラムを検索してください。
交換用のパーツとオリジナルのパーツを見比べてください。残りのコンポーネントを移植する必要があるか、パーツを取り付ける前に接着剤の裏張りを取る必要があります。
デバイスを再組み立てする際は、これらの手順を逆の順番に従って作業を進めてください。
e-wasteを処理する場合は、認可済みリサイクルセンターR2を通じて廃棄してください。
修理が上手く進みませんか?基本的なトラブルシューティングを参照するか、アンサーフォーラムを検索してください。
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以下の翻訳者の皆さんにお礼を申し上げます:
100%
Midori Doiさんは世界中で修理する私たちを助けてくれています! あなたも貢献してみませんか?
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37 件のコメント
Amazing, Thanks
does this also work for the 2018 model?
Why do you remove the logic board? There are videos on youtube that demonstrate that there is no need to remove the logic board or the trackpad to replace the battery ...
no need to remove the logic board .
Cosmin -
Just finished replacing - stopped at step 23 after removing the Track Pad. Did not have to remove Logic Board. You don’t even need to remove the Track Pad, but because of the glue on the center cell, it’s probably a good idea and a pretty easy step to keep Track Pad safe when prying the cell off the case. It does take a bit of careful “jiggling” to remove the old battery and to slide the new one under the LB, but IMO definitely much (MUCH!) easier than removing all of the components after step 23.
Vadique -