はじめに
Appleは、AirPods Proの発売でプロフェッショナル用ガジェットコレクションを拡充しています。Appleのワイヤレス イヤーバズと言えは、分解テーブル上で山積みになった 問題を持つ過去があります。”Pro”バージョンでは、何かが違うのでしょうか?Appleが修理難易度のスコアを少しでも改善することを願っています。それは”遅くとも、しないよりはまし”です。その答えは、分解だけが教えてくれます。
分解ビデオを日本語字幕付きでご覧いただけます。YouTubeアカウントにログインした後、画面右下の設定から字幕をクリックして、”Japanese”を選択してください。
もっとエキサイトな分解ニュースを知りたいですか?Instagram、Twitter、Twitter日本語版をフォローして、分解の最新情報を手に入れましょう。また、ニュースレターに登録してください (英語配信)。
必要な工具と部品
ビデオの概要
-
-
”Pro”という名称が与えられると、エクストラの機能が沢山付いてきます。
-
アクティブノイズキャンセレーション、外部音取り込みモード
-
アダプティブイコライゼーション用の内向きのマイクロフォン
-
カスタムデザインApple製 H1ワイヤレスチップ、Bluetooth 5対応
-
IPX4等級 耐汗耐水性能
-
充電ケースは明らかに大きくなり、45.6 gあります。
-
より頑丈になるのは必ずしも悪いことではありません。例えば、私たちが行った最新のiPhone分解でも、バッテリー駆動時間が増加したことで、デバイスに若干厚みが加わりました。
-
-
-
このAirPods Proも、デンタルフロスのようなケースに入っています。開くと小さな可愛いPodsが覗き見しています。
-
ケースを裏返せば、このモデルの設計と製造場所が分かるストーリーと、ペアリングボタンが1つ付いています。
-
前モデルでは大変な経験をしたので、X線で装備した友達に、内側の様子を事前に見せてもらいました。(Creative Electon提供)
-
-
-
さあ、分解ショーの始まりです!この ”Pro” ラベルは、どんな違いを分解テーブルで見せてくれるのでしょうか?
-
”プロフェッショナル”なアクティブノイズキャンセリングと快適な装着感を実現する、交換可能なシリコーン製イヤーチップ
-
”プロフェッショナル”なポーズをした太くて短足なボディと、似たような小さい充電ケース
-
圧力を均一に保つための、”プロフェッショナル”級のメッシュグリル
-
”プロフェッショナル”なボイス録音や通話用にエッジのアングルが外側に向き、小さくなった下側マイクロフォン用グリル。
-
-
-
新しいケースのモデルA 2190、そして”Buds”は左右別々にA 2083とA 2084と付番されています。
-
”一般ゴミではありません”のアイコンが表示されています。ということは、(a) この製品は一般ゴミではありません。もしくは(b)この製品は一般ゴミとして破棄できないということです。
-
ケース内側の底に、コンタクトがあります。これは充電用のバネ接点です。
-
このProモデルのPodsはアマチュア向けの前モデルよりも、修理、リサイクルが簡単にできるのでしょうか?信じてください、私たちは皆さんと一緒で、その答えを見つけることにエキサイトしています。
-
-
この手順で使用する道具:Halberd Spudger$2.99
-
まず最初に、交換可能なコンポーネントを交換してみましょう!シリコーン製のイヤーチップがパチンと外れ、しっかりと押し込めば、また音がして元通りに装着できます。
-
一般的に、シリコーン製イヤーチップはイヤーバズの外側周辺上にスライドしてカバー装着します。Appleのデザインは幾つかの素晴らしいエンジニアリングを採用していますが、標準的なシリコーン製チップと互換性がありません。
-
ということは、このモデルではあなたのお気に入りのチップを再利用できません。しかし、イヤーチップが裂けたり紛失した時は、Appleの正規交換用イヤーチップを4ドルで購入できます。
-
iFixitではスタンダードなパーツの方を好みますが、このファンシーなイヤーチップは、通常のイヤーバズのデザインに比べてサウンドにより広がりを持たせて聴けるという利点があります。
-
柔らかいシリコーンを取り出しました。(ヒート)ガンを準備する時間です。あまり先読みしたくないのですが、恐らく内部に入るために必要な作業を知っています…
-
バイスから閉めた圧力でAirPod上部の周辺の開きます。そして私たちのハルバードスパッジャーでPodを少しずつ開いていきます。
-
-
-
-
内部で最初に見つけたのは…接着剤です。(驚きよりも、ちょっとがっかりです)
-
さらに驚いたことは、軸部分と耳内側の部分を繋ぐリボンケーブルに少し余裕を持たせており、取り外しできる小さなZIFコネクタが付いています。
-
ZIFコネクタは少量の接着剤でコーティングされていて、安全にケーブルを取り出すには、極めてデリケートな作業をしなければなりません。それでも作業を続行しますか?ーもちろんです。
-
この分解のある時点で、AirPodsが小さな叫び声をあげました。このAirPodsはお化けではありませんが、よく聞けば小さなうめき声をあげます。我々のビデオチームもこの同モデル分解中に、類似経験をしました。ビデオクルーたちは、この叫び声を分解ビデオに収録しています。だから私たちの幻聴ではありません!
-
さて、バッテリーに戻りましょう…
-
-
-
私たちと(熱に弱い)バッテリーの間を阻むものは、白いゴム状のアルコール耐性をもつ接着剤です。これを取り出す以外、方法はありません。慎重に手で掘り出します。
-
この小さな爆弾周辺を取り除く作業はまさに、EOP(Explosive Ordnance Paleontology: 重量兵器考古学)です。まあ、いいでしょう。化石発掘調査員という呼び名を作るのも私達だけでしょう。
-
バッテリーは半田付けされたケーブルに繋がれています。そしてバッテリーに手は届きますが、この時点で簡単に交換ができません。
-
ちょっと待ってください。これは何処かで見た覚えがあります。これはGalaxy Budsに搭載されていたものと同じバッテリーではないでしょうか?
-
物質的にはCP 1154は200mWhのCP1254と比べると容量が14%少ないです。数学の力によると、このバッテリーパックは最大168mWhと算出します。
-
分解アップデート:このミステリーなボタンセル電池を点検した後、全ての粘着ステッカーを剥がして、小さなWh表示を発見しました。私たちの算出は大きく外れていません。実際のバッテリー容量は0.16 Whです。
-
-
-
AirPodの尻尾の付け根に戻ります。この可愛い小さな同軸コネクタと、解いたAppleのカスタム製SiP、そこにH1とその他のチップが搭載されています。
-
試してみましたが、このパッケージを分離することはできませんでした。私たちはAppleの言葉から、ここには不思議な魔法ではなく、ただシリコンだけが搭載されていると信じるしかありません。
-
アップデート情報: 素晴らしいiFixitコミュニティのおかげで、幾つかのチップ情報の良い推測ができました。
-
Bosch IMU (慣性計測ユニット)が搭載されている可能性が高く、AppleのSpatial Audio機能を稼働させています。
-
STMicroelectronics の加速度計の可能性が高く、音声検出とノイズキャンセルに対応します。
-
-
-
最後に、いくつかのチップを点検しました。
-
STMicroelectronics STM32L476MG 32-Bit ARMマイクロコントローラー
-
Broadcom BCM59356 ワイヤレス充電モジュール
-
Texas Instruments BQ25116Aバッテリーチャージャー
-
NXP 610A3B KN3308, 充電ICの可能性
-
-
-
上部付近、Pods用充電ポケットのちょうど真ん中にこの小さなシルバーの何かが付いています。これは何のためでしょうか?マイクロフォンのように見えます。
-
"battery"と言いましたか?正しくは、複数形でbatteriesと表記しましょうーバッテリーは2つあります!もしくは2つのセルです。
-
容量が1.98 WhのProのバッテリーは、アマチュアAirPods2のシングルセル1.52 Whをかなり上回っています。1.03 WhのGalaxy Budケースも同様です。
-
-
-
驚くほど率直とも言えるAppleの説明の中に、ProのPodsは修理できないデザインで、製品そのものを交換することしかできないと公認しました。そしてこの点では、前モデルと比べて改善されていません。
-
私たちがこう言及するなんて信じられませんが、上記の2番目の部分については反対の意見です。このモデルは、修理できる可能性が僅かにしろ見い出せます。
-
もしAppleの説明がなかったら、恐らく私たちは、Podsの耳内部に入れるパーツ(バッテリー+ドライバー)とオリジナルの軸部分(SiP、アンテナ、マイクロフォンと感圧センサー)を交換できるようにAppleは計画していたのであろうとと想定した事でしょう。交換できるパーツは僅かでも、これは意味のあることです!
-
しかしながら、AirPodの組み立て工場ラインに居なければ、現在のところ、分解されたPodを完全に組み立てることはできないでしょう。
-
これらを全て念頭に置いて出したリペアビリティのスコアは、あなたも驚かないはずです。
-
以下の翻訳者の皆さんにお礼を申し上げます:
100%
これらの翻訳者の方々は世界を修理する私たちのサポートをしてくれています。 あなたも貢献してみませんか?
翻訳を始める ›
84 件のコメント
Nice teardown!
Is there any way to know the wattage of the airpod pro batteries? It looks bigger than the one on the original airpods, but curiously, they’re rated for the same runtime (5 hours with noise cancellation off).
The driver is bigger, but the sillicone tip would provide a tighter seal so you wouldn’t need to pump up the volume that much. I was hoping for the battery life without noise cancelling to be better than 5 hours.
We estimate it to have ~168 mWh. This is much more than the original AirPods (92 mWh), but closer in line with the other wireless earbuds—The PowerBeats Pro, Galaxy Buds, and Sony WF-1000XM3 all use 200 mWh CP1254 batteries.
Thanks for the reply Arthur! That’s a big battery. I’ll wait for real-life battery tests, Apple may be under-reporting the expected battery life. I’m personally undecided about getting these or the Powerbeats Pro… I wish I didn’t have to compromise either in battery life or in noise cancellation :)
We found the marked rating! The battery is rated at 160 mWh. So, we were slightly off :)