
ノスタルジーは、年を重ねていく中で、誰にでも沸き起こってきます。子供の頃に遊んだゲームを通じて、昔の自分と強く結び付きます。このブログではビデオゲームのことを指していますが、もちろん紙芝居やカードゲームの収集に熱中した人も、楽しんだものに強い感情を湧くはずです。想像力は、古いゲームコンソールと同じく壊れることはありません。
昔のビデオゲームは、現実生活をゲーム上で再現するためではありませんでした。その代わりに、配管工やドラゴン、パックマン、垂直に跳ねるパドル、落下するブロックなど、独特の世界を作り出していました。開発者たちは古いゲームのリメイクやリマスター、リブートであの頃のノスタルジックな欲求に応えようとしてくれていますが、いつも上手くいきません。時には、古いゲームコンソールを倉庫や引き出しの奥から引っ張り出し、長い間放置されたコントローラーやカートリッジのホコリを吹き飛ばして、またプレイできるのならそれ以上のことはありません。
すでに持っているゲームコンソールの「クラシック」版を一万円以上も出して買うのはちょっと……という方は、古いゲームコンソールを簡単に復活させることができます。このブログでは、古いゲームコンソールを復活させるための、おすすめの修理方法を紹介します。(ただし、Gamebitドライバーのような特別な工具が必要なものもあります)
プラスチックのあるところに、問題あり
古いプラスチックは、経年変化で黄ばんだり変色したりしがちです。倉庫で大切に保管していた新品同様のファミコンを取り出してみたところ、見事に変色していてガッカリしたということもあり得ます。しかし間違ってはいけないのは、段ボールやプラスチックの隙間からホコリが入り込んだことにより変色したわけではありません。プラスチック自体は全く問題ないということです。プラスチックが黄ばむのは、製造時に混入された難燃剤に含まれる臭素が反応するためです。時間の経過に伴い、臭素はプラスチック表面に移動し、酸化して茶色や黄色の層が現れます。これを除去するには、オキシドールを塗布する必要があります。
レトロゲーム業界では、何年もかけて実験を重ねてきた結果、「Retr0bright」と呼ばれる処理方法が支持されてきました。基本的には、美容用品店で安く手に入るペルオキシドをプラスチック表面に塗り、日光の下(またはUVライトの下)に数時間放置する必要があります。How-To Geekのガイド(iFixitの元編集者が書いたもの)には、かなり詳細な手順が書かれているので、参照してください。また、8-Bit GuyもYouTubeビデオで多くの修理ガイドを公開しています。
プラスチックのひび割れなど、その他の問題については、iFixitの「プラスチックの修理」ガイドをご覧ください。ゲームで遊んでいた時、まるでコンソールを使い捨て商品のように荒々しく扱う兄弟がいたら、この説明書が役に立つかもしれません。
Kickstart My Atari
古いゲームコンソールは、外観のアップグレード以上に、ちょっとした工夫が内部にも必要になります。例えば、内部に溜まった埃を払い落とし、絡まったケーブルを解きます。しかしRCA端子が付いたテレビをやっと手に入れたにも関わらず、ゲームコンソールが起動しない事態が発生したとしましょう。その原因は様々ですが、マザーボードや電源スイッチ、電源ケーブルに問題がある場合が多いようです。湿気の多い環境で保管されていた場合は、マザーボードが原因である可能性が高くなります。もし、保管中のゲームコンソールに液体がこぼれたり、ケーブルが絡まってよじれたりした場合は、電源スイッチか電源ケーブルが原因かもしれません。
どう対処しても電源が入らず、ただのレトロなお弁当箱にしたくない場合は、eBayや同様のサードパーティーの再販業者から、新しい交換パーツを手に入れることができます。iFixitのNES、SNES、Atari 5200、Segaジェネシス、PS1、そしてSegaドリームキャスト用の修理ガイドを参照して、あなたのクラシック・ゲームコンソールをワンランクアップさせましょう。
Do You Read Me?
ひょっとすると、電源は入るものの『星のカービィ エアライド』を読み込むときにエラーが出るかもしれません。これは明らかに我慢の限界です。エアライドのノスタルジーが遅れると、残念ながら頭痛や吐き気、自己喪失の原因となります。ディスクベースのコンソールを使っている場合、その古いCDに付いた傷を取り除くことができるかもしれません。また、すべてのゲームでエラーが出てしまう場合は、光学ドライブを交換することで、エアライドを二度と待たせることがなくなります。GameCube、Xbox、PlayStation、PS2の光学ドライブを交換するためのガイドを用意しています。
ゲームカートリッジを使用する古いコンソールの場合、対処法は少し異なります。カートリッジに息を吹きかけるだけでは、実際に何の効果もありません。カートリッジが汚れているためにエラーが発生することがありますが、濃度90%以上のイソプロピルアルコールを先端に付けたブラシや綿棒をコンタクト部分に当てて除去すれば改善されます。ゲームコンソールとカートリッジを長期間に渡って保管していた場合、カートリッジの内蔵バッテリーも消耗している可能性があります。任天堂のカートリッジのバッテリー交換、もしくは他ゲームシステムのバッテリー交換については、こちらのガイドをご覧ください。場合によっては、大切な保存データを失わずに交換ができるかもしれません!
アウト オブ コントロール
最後に、ゲームが起動してもタイトル画面が表示されない場合は、コントローラーにTLCが必要かもしれません。ケーブルの交換が必要だったり、内部のクリーニングが必要な時は、私たちの修理ガイドを参照してください。
NESコントローラ、SNESコントローラ、PlayStation 2コントローラの修理ガイドをご覧ください。また、コントローラが一見問題がないように見える場合は、トラブルシューティングとして同コントローラーの修理ガイドをし、コントローラのポートを交換する必要があるかどうか点検してください。
ここで取り扱っていない問題でも、iFixitで公開されている多種多様なレトロゲームの修理ガイドを見れば、非常に多くの障害を解決できるはずです。ゲームコンソールの完全修理ガイドをチェックして、取り掛からなければならない修理を、今一度洗い出してみましょう。
すべてのシステムを再び動かすには大変な努力が必要で、とりわけ一人で古いゲームコンソールの修理には、一人でやるのは危険です。私たちの修理ガイドを参考に、レトロゲームのトラブルシューティングを行ってください。もし、あなたのお気に入りのゲームコンソールの修理情報がiFixitで公開されていない場合は、まず内部を開けてみましょう!何が壊れているのかを調べ、修理し、その過程を記録し、レトロゲームコンソールの修理ガイドのコレクションに追加してください。
このブログポストは2019年5月15日に公開されました。古いゲームコンソールの修理にスポットライトを当てるために、再公開しました。
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