最新フラッグシップフォンを手に入れるなら、少なくとも10万円以上の費用がかかることを想定して、次のデバイスに向けた貯金をしている人もいるかもしれません。中古モデルや整備済みモデルは単に安いだけでなく、地球環境にも優しいのですが、「以前誰かに愛用されていた」ガジェットを選ぶと、何をあきらめなければならないのでしょうか?
新品 vs.中古 vs. 整備済み
新品と中古の区別はついても、整備済み製品(リファービッシュ)を理解するのは少し難しいかもしれません。整備済み製品とは、購入する場所によって意味が異なるので、苦労して稼いだお金をつぎ込む前に、きちんと調べることが重要です。一般的に、次の3つのカテゴリーで購入する際に考慮すべきことは、以下の通りです。
- 製造工場から直送される新品: 大型家電量販店や携帯ショップの棚からボックスに入った携帯電話を購入する時、これは新品のデバイスです。製造工場からショップまで直送され、メーカーの完全保証(通常1年)とすべての付属品が付いて、あなたの手に渡ってきました。新しいデバイスは割引されることがありますが、一般的に時間の経過と共に販売価格が低下していきます。それでも中古品や整備品と比べて高い価格を維持します。
- 前のユーザーから直接譲られた中古デバイス: 中古品の携帯電話やノートパソコンを購入する場合、Amazonや楽天、メルカリなどの仲介サイトを通じて入手することもありますが、元はデバイスを所有していた個人ユーザーのから直接渡ってきた可能性が高いはずです。軽い傷や大きな外観上のダメージ、バッテリーの劣化やその他の摩耗がある可能性があります。正直な売り手でなければ、さらに使用感に影響を与える損傷がある場合があります。中古品を購入するのは、最も安く手に入る方法ですが、保証や返品制度がないこともあるため、リスクが高い方法です。状態によっては定価の50%オフも珍しくありません。(保証制度や返品システムについては各サイトの詳細をご確認ください)
- クリーニング、修理やメンテナンスを含めた整備済みデバイス: 中古と新品の中間に位置するのが整備済み製品です。販売後すぐに返品されたもの、あるいは中古品を整備/メンテナンスして再販されたものなどがあります。製造メーカーまたは販売業者は、バッテリーやその他の部品を交換したりデバイスのクリーニングを行います。場合によっては製品に新しい保証書を同梱している可能性もありますが、販売サイトや業者によって異なります。割引率もまちまちですが、少なくとも15%以上の割引がされていることが多いでしょう。
新品、中古、整備済み製品は、それぞれ販売ツールがあります。消耗したり破損した製品を修理しても構わないのなら、中古デバイスの購入は特に素晴らしいことです。例えば、スクリーンやバッテリーの交換が必要なiPhone 7を購入して、自分で修理を行えば、大金を節約できます。修理はしたくない場合、整備済み製品の販売サイトをしっかり研究をした後で購入すれば、良い買い物をしたと思えるでしょう。
製造メーカーによる再整備 vs. 販売者(業者)による再整備
販売店によって”整備済製品”の基準は異なります。Apple、Samsung、Dellなど、メーカーが整備した製品は、厳しい基準が設けられており、メーカー保証を付けて販売する傾向があります。例えばAppleは、Appleストアで販売される整備済製品が新品と同じ基準を満たすことを保証した上で、最大15%の割引を提供しています。Samsungも同様に整備済製品はSamsungのエンジニアによって検査・修理された後、新品のアクセサリーと一緒に箱詰めされることを保証しています。Dellのアウトレットストアでは、未使用で返品された製品もあれば、外観に傷があっても新品同様の動作が保証された製品もあり、様々なレベルの製品が販売されています。このように、わずかの犠牲と引き換えに、少しでも節約したいかどうか選択することができます。メーカーによる整備品には新品と同じ1年保証がつくことが多く、とても重要です。(例外で、その期間が短くなることもあります)

しかし、ガジェットを再整備できるのは製造メーカーだけではありません。あなたも中古品サイトから直接”整備済み”製品を購入することができます。ただし保証が付いていないことが多いでしょう。Amazonでは個人の整備テックから直接製品を購入することができますが、整備済製品を取り扱う”規格”に関して、あまり厳格ではありません。そして第三者から購入するため、メーカー保証のような明確なものはありません。正確にいうと、Amazonは整備済製品に独自の90日間の保証提供を販売者に求めていますが、メーカー保証と同等の品質とは限らず、同等の保証サービスを受けられない可能性があります。eBayも整備済製品に対して同様のプログラムを提供していますが、整備済み認証マークなしで誰でもeBayに出品することができます。つまり、私でもiPhone 6を購入してiFixit Pro Tech toolkitでバッテリーを交換した後、整備済み製品として販売することができます。すべてのeBayの販売者が返品を受け付けているわけではありませんが、それでも、製品が記述された状態よりも著しく悪い状態である場合、eBayのバイヤープロテクションの下で適切に対応されます。
販売者自身で再整備され販売者自身で再整備された製品は、本質的に悪いとは言っていません。私自身、販売者による整備済のスマートフォンを数台購入した経験があり、問題なく機能し、メーカーによる整備済製品よりも低価格で購入できました。特に明確な保証制度や返品規約がない場合、ゲームの賭けのようなものです。
ですから、Back Marketのような整備品を扱う専門サイトも、一見の価値があるかもしれません。このウェブサイトは整備品に特化しているため、豊富な情報を提供しており、購入時と購入後のサポートも充実しています。そして販売されている製品がどのような状態かを詳細に知ることができます。各製品の外観のコンディションについて詳しく評価するシステムが導入されていて「新品に近い状態」から「老朽した状態」まで様々なレベルに区分されています。メーカーから購入するよりもかなりお得な割引でデバイスを手に入れることができる上に、多くの同様のメリット(整備業者による6ヶ月以上の保証を含む)もあります。

Back Marketでは一度に非常に多くの情報を得ることができますが、ここで良識を働かせましょう。つまり、購入ボタンを押す前に、その製品の販売者による再整備製品の基準について、できうる限り調査してください。販売者によって整備品製品についての概念が微妙に違うので、デバイスに外観上の損傷があるかどうか、どんな付属品が含まれるか、保証がつくかどうかなどを知っておきましょう。興味あるデバイスのページでこれらの情報を見つけられない場合は、他の同モデルを探したほうが賢明です
修理できるデバイスを買って自衛しましょう
中古品や整備品を購入することはリスクが地雷のように埋まっているかのように思えるかもしれませんが、テクノロジーを節約して手に入れる素晴らしい方法です。しかしハッピーエンドで終わるためには様々な研究が必要です。買い物に失敗したくないなら、書いてある情報を鵜呑みにはせず、自分で徹底的に調べて知識を増やすことです。
万が一、中古品や整備済製品を購入して保証期間外にデバイスの故障が発生した場合、もしくは販売者がサポートを拒否した場合、驚くほど簡単に自分で修理できるかもしれません。Galaxy S7のスクリーンの交換、iPhone Xのバッテリー交換、MacBook Proのトラックパッドの修理など、iFixitでは数多くの無料修理ガイドを公開していますし、交換用パーツやツールも販売しています。壊れたものを修理することに抵抗がなければ、数ドルを節約するために中古の製品を購入することにも自信が持てるでしょう。通常、私はこの方法でスマートフォンやノートパソコンを購入して、過去数年間で何百ドルも節約してきました。(たまに修理や交換をしなければならない不発弾もありましたが)
Photos by Andrew Koolme/Flickr and Achim Hepp/Flickr.
翻訳: Midori Doi
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