iPhoneが予期せずシャットダウンしたり、再起動したりする場合、使用中のiPhoneに問題のドキュメントが残っている可能性があります。ログを調べるのは大変な作業のように思えます。しかし、何を探すべきかわかっていれば、問題の本質に関する貴重なデータを入手できます。
このページは決して完全なトラブルシュティングリストではありません。もし、あなたのパニックがリストにない場合は、アンサーフォーラムに投稿してください!同じことを経験した人を見つけることができるはずです。
パニックとは何?
macOS、iOS、その他のUnixベースのオペレーティングシステムでは、オペレーティングシステムが遭遇したエラーで、回復できない、または容易に回復できないものをカーネルパニックと呼びます。多くの点で、Windowsのブルースクリーン・オブ・デスに匹敵します。カーネルパニックは、予期せぬシャットダウンやリブートとして発生します。
iPhoneが不意に再起動する場合、それはカーネルパニックである可能性が非常に高いです。ただカーネルパニックという障害を知らなかったのではないでしょうか。
iOSデバイスでは、カーネルパニックはほとんどの場合、ハードウェアの問題を示しています。
パニックログの探し方
iPhoneのシステムログは、一般ユーザーがあまり立ち入らないメニュー、分析設定の奥深くに保存されています。
- 設定 アプリを開く。
- プライバシーをクリック。
- 一番下までスクロールダウンして、“分析 & 改善”を開く。
- ご注意: このメニュー名の正確な文言は、お使いの携帯電話のiOSのバージョンに依存します。
- 分析データを開く。
- アルファベット順に並んだリストを「P」セクションまでスクロールし、タイトルにパニックという単語が含まれるエントリーを探してください。通常は、panic.fullと記載され、その後にパニックが発生した日付と時刻が記載されています。
パニックログの読み方
このログには様々な情報が大量に含まれています。最初の部分をざっと読んで、上のパニック文字列を見つけます。これがクラッシュにつながったエラーです。 このエラーは、CPU呼び出し元の直後にパニック文字列がない状態でリストされることもあります(これは単にCPUのどのビットが問題を報告したかを意味します)。最初の画面もしくは文頭のテキスト中に、その先に役立つデータがあるかもしれません。
- 頭をひねってみましょう。エレクトロニクスの他の場所で見られる用語に遭遇することがあります。例えば、WLANはWi-Fiを指す言葉としてよく使われます。パニックログにWLANと書かれていれば、WiFiチップやアンテナの問題が論理的に結論づけられます。
- ログには、特定のロジックボードのコンポーネントを指すものが含まれている場合があります。 Tristar, Tigris, Chestnut などの名前が手がかりとなります。
- 結局のところ、意味のない文字や数字の羅列だけではなさそうなデータを見かけたら、少し調べてみてください。ソフトウェアエンジニアでなくても、ログから学べることに驚くはずです。
- パニックログを読むことは、正確なサイエンスではないことを念頭に置いてください。絶対的な因果関係はありません。同じパニックの文字列でも、5つの異なる解決方法があります。パニックログは手がかりであり、それ以上のものではありません。
クラッシュのデータを取得するには、panic.fullやiDevice Panic Log Analyzerを使うと手っ取り早くできます。しかし、コンテキストがないと、どうしたらいいかわからない情報が大量に吐き出されるかもしれません。
パニックのタイプ
ウォッチドッグタイムアウト サーマルモニトールド センサー欠落
iOSのシステムプロセスには、センサーの入力を定期的にチェックする機能が含まれています。3分以内にこれらのセンサーから連絡がない場合、携帯電話を再起動させます。iPad RehabのJessaは、この特定の問題についてかなり広範な書き込みを行っています。
原因究明には、パニックの文字列の先を読み続け、欠落したセンサーを見つけます。
欠如しているセンサー | 位置 | 考えられる問題 |
---|---|---|
PRS0 - Barometer | 充電ポートアセンブリ上 | 充電ポートアセンブリもしくはロジックボード上のコネクタ |
Mic1 - 下部マイク | ||
Mic2 - 背面マイク | 電源ボタンケーブル、カメラフラッシュケーブル、 | 電源ボタンケーブル、カメラフラッシュケーブルもしくはロジックボード上の各コネクタ |
TG0V | バッテリーセンサー、おそらく気圧と電圧用のもの | ロジックボード上のバッテリーまたはそのコネクター、11 ProおよびPro Maxの充電ポートアセンブリ、ボードレベルの充電回路。 |
TG0B |
- 他のセンサーはあまり文書化されておらず、アップルがセンサーの位置や名前を公表していないため、追加の説明が必要かもしれません。 iPadの ディスプレイ上にいくつかの重要なセンサーがあるようです。また、ボードレベルセンサーも存在しますが、同じように名称の推測に苦しんでいる。
ウォッチドッグタイムアウト チェックイン無し
ウォッチドッグタイムアウトプロセスは、システムの全体的な機能性をチェックするものです。チェック間の時間が最大値(通常180秒)を超えると、デバイスはこれを修正するために再起動を試みます。
- 先に説明したセンサーの欠落ではなく、ソフトウェアコンポーネントからのチェックイン失敗が発生する場合もあります。Springboard、logd、wifid、thermalmonitord(センサーの欠落に言及せず)などが一般的です。これらのプロセスはハードウェアコンポーネントと関連する可能性がありますが、これは通常、ソフトウェアの問題です。
- この問題は、iOS 16の初期バージョンでよく発生しています。解決策は一般的に、バックアップを確実に取り、携帯電話のソフトウェアを復元することです。
- AppleがiOS 16.2でこれを修正したかどうかはまだ分かりませんが、アップデートを試みることは、バックアップを取りたくない場合、行ってみる価値があります。途中の再起動を避けるために、インストールを処理するためにリカバリーモードを使用してみてください。
i2c
i2cもしくは i²c, 技術的に正しく言うなら、チップのネット間の通信に使用される電子ベースのプロトコルです。このプロトコルには、マスターと、マスターがコマンドを送信する任意の数のミニオンが含まれます。
この仕組みについてあまり深入りしませんが、多くの場合、マスターチップはCPUです。ご想像の通り、CPUが必要な情報を得られなかったり、送ったコマンドが受信されなかったりすると予期せぬことが起こります。
iPhoneにはいくつかの異なるi2c「チャンネル」があり、どのコンポーネントがどのチャンネルで話すかはモデルによって異なります。
- パニックには、他のヒントが含まれているかもしれません。環境光センサー用のALS などの部品名が大体的に登場することがあります。
- 回路図があれば、どの部品がどのチャンネルで通信しているかがわかるので、このパニックの解読がより容易になります。また、問題のあるチップの情報もわかるかもしれません。
AOPパニック
AOPパニックは、パニックタイプ全体のサブセットです。AOPとは常時ONプロセッサのことで、常時稼働する機能を実行するCPUのセグメントです。常時Onの機能は、デバイスの電源が切れている時も実行できます。最近の「Find My」ネットワークのアップデートにより、デバイスがオフの状態でもこのようなテクノロジーの恩恵により位置情報を送信し続けることができるようになりました。
AOP NMI POWER
NMIとは、"Non-Maskable Interrupt "のことです。平たく言えば、無視できない情報のことで、他の信号の伝送を中断させることができます。通常、何らかのエラーやシステムリセットに使用されることを想定しています。
- このパニックは、電源ボタンケーブル、または前面カメラアセンブリに関連することが多い傾向があります。
AOPパニック - K2 - Bosch制御チャンネル書き込み失敗
このパニックは、通常、音量を最大にするようなオーディオ関連の機能で発生します。
- Phone Cablesがスピーカーからボードに信号を伝達するため、このアセンブリの損傷がこのパニックの最も一般的な原因となっています。
- 念のため、液体の損傷がないか確認し、可能であれば高品質、またはOEMの代替品と交換します。
ANS2 修復可能なパニック
ANS2(Apple NAND Storage version 2)は、ご想像の通り、ストレージのためのAppleのコントローラーです。NANDは、現代のスマートフォンやストレージがハンダ付けされたパソコンでよく使われているフラッシュメモリの一種です。
- このパニックに陥った場合、携帯電話のすべてのデータを格納するチップが故障しているか、NANDへの通信線が正常に機能していない可能性があります。
- NANDの交換には、マイクロソルダリングの技術と、古いNANDチップから新しいNANDに固有のデータを書き込むためのプログラマーを使用する必要があります。
AppleSocHot: Hot Hot Hot
ソフトウェア開発者は、自分しか見ない可能性が高いため、エラー時に発生することを楽しくコーディングすることがあります。このエラーは非常に簡単です。CPUがただ熱いだけでなく、Hot Hot Hotなのです。
- このパニックは、電源管理チップとCPU間の電気的なラインを指します。CPUが熱くなりすぎていることを意味する場合もあります。また、このラインはボードレベルの問題である可能性もあります。
- これは部品の問題ではなく、ロジックボードの問題である可能性が非常に高いと言えます。
- CPUが熱くなっているのは、他の基板部品が原因である可能性が高く、他のボードの部品が原因でCPUが熱くなっている可能性が高いです。WiFiやオーディオ関連の部品が根本的な原因であることがよくあります。
SEP ROMブートパニック
Secure Enclave (セキュアエンクレーブ) プロセッサまたはSEPは、iPhoneのサブシステムの一部で、iPhoneのすべての保護された機密データを... です。暗号化キー、指紋や顔の識別データなどを指します。リードオンリーメモリまたはSEP ROMは、システム間の信頼性を検証するこのシステムの不可欠な部分です。
- SEP ROMパニックは、ROMチップまたはCPUとの間の通信が破損していることを示します。
- SEP ROMのデータは一意であるため、破損すると再現できません。データを抜き取ることができるかもしれないリーダーがあります。しかし、そうすると携帯電話にとって最悪の事態を招く可能性があります。
SMC パニックアサーションの失敗
SMC(システム管理コントローラー)は、MacBookでトラブルシューティングを行ったことがある人にはおなじみでしょう。 iPhoneにもSMCが搭載されていますが、独自のチップではなく、CPUの一部となっています。これらのパニックでは、BSC FAILUREというエラーについて言及されることがよくあります。
- iPhone13とそれ以降のモデルで、Assertion Failedタイプのパニックが発生し始めた。ウォッチドッグタイムアウトに似ており、センサー・データが受信されない場合、3分後にデバイスがリブートされます。
- ログには通常、影響を受けたセンサーの配列に続いてコードが記載されます。パニックに関連するコードを見つけるには、専用のPanic Assertion Failed wikiを参照してください。
未定義のカーネルインストラクション
オペレーティング・システムのカーネルは、まさにその名の通り、核となる部分です。命令が未定義の場合、多くの場合、命令が損傷しているか、正しく機能していないことが原因です。
- 一般的にこれはソフトウェアの問題です。OSのアップデート、あるいはアプリのアップデートを確認してみてください。
- アップデートで解決しない場合は、オペレーティングシステムの再インストールまたは完全な復元が必要な場合があります。
- これ以上問題が続くようであれば、RAMやNANDストレージに関わるシステムの問題である可能性が高いです。これらの部品や基板に関連するシステムが損傷すると、情報を格納したり送信したりすることができなくなります。
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36 件のコメント
Please what is the solution to SMC Panic Assertion Failed on iphone 13 pro max
Itua - 返信
It's listed on the page already. You'll need to see what sensor array is mentioned in the panic and go from there. Sensor codes are listed in the section of the page discussing this panic. Replace the part with the referenced sensor first (or test with a known good) and if that doesn't help, it's likely to be a board issue.
Alisha C -
AOP is always-on processor, the A7/M7 stuff that handles sensor data without waking the big cores in the SoC.
Tom Chai - 返信
I made a search but couldn’t find any solution to this on my iphone13 pro max: DCP SERROR Exception class=0x2f (SError interrupt), IL=1, iss=0 - iomfb_video_async
The screen goes black randomly and sometimes reboots itself
Kkk yyy - 返信
Did you try to upload your panic log to https://www.panicfull.com
Timon Bucanero -