背景
多くの憶測の末、Appleは2023年6月5日のWWDCにて、「空間コンピュータ」への参入として、複合現実ヘッドセット「Apple Vision Pro」を発表しました。Apple Vision Proは、物理的な空間とデジタルコンテンツをシームレスに融合させることを目的とした、複合現実AR/VRヘッドセットです。コントローラーを使用せず、代わりに視線追跡とハンドジェスチャーで操作します。Apple Vision Proは、HTC Vive XR Elite、Meta Quest Pro、Valve Indexといった競合製品に対抗するプレミアムな製品ですが、Appleの伝統的なスタイルにならい、ゲームよりも日常的なタスクに重点を置いています。
Apple Vision Proはモジュール式の設計を採用しており、3Dラミネート加工されたガラスと切削アルミニウム製の筐体、Light Seal(ライトシール)と呼ばれる柔軟なクッション、そして織り込まれたヘッドバンドを備えています。一般的なVRヘッドセットとは異なり、Apple Vision Proはバッテリーパックと磁力で接続し、持ち運ぶことが可能です。Apple Vision Proは、AppleシリコンM2 SoCと、Vision Pro専用に設計された新しいセンサー処理用のR1チップを組み合わせ、visionOSという新しい独自オペレーションシステムで動作します。
WWDCにおいてAppleは、Apple Vision Proの価格は3499ドルからで、2024年初頭に発売されると発表しました。
Apple Vision Proの予約注文は2024年1月19日に開始され、2024年2月2日に最初の出荷が開始されました。
製品情報とモデルの識別方法
Apple Vision Proは、特徴的なライトグレーの織り込まれたリブ付きヘッドバンド、三次元的に湾曲したフロントガラス、グレーのアルミニウム製筐体、そしてホワイトのスピーカー付きストラップで識別できます。ストラップにはオレンジのアクセントがあり、筐体の上部には冷却ベント、ボタン1つ、ダイヤル1つがあります。
付属のバッテリーパックはApple Vision Pro専用であり、Appleのロゴが刻印されたアルミニウム製の長方形の筐体と、本体に固定された織り込みケーブルで識別できます。
技術仕様
ディスプレイ
- デュアルマイクロOLEDディスプレイ、合計2300万画素、DCI-P3の92%をカバー、100 Hz
- 湾曲した前面OLEDディスプレイ
コンピューティング
- Apple M2 8コアCPU(visionOS搭載)
- Apple M2 統合型10コアGPU
- Apple R1 入力コプロセッサ、256 GB/sのメモリ帯域幅
- 16 GB ユニファイドメモリ
- 256 GBのストレージ容量(512 GBまたは1 TBに構成可能)
- 冷却ファン x 2
カメラとセンサー
- 側面カメラ x 2
- 下向きカメラ x 2
- 前面カメラ x 2
- TrueDepthカメラシステム
- LiDARスキャナ
- 赤外線フラッドイルミネーター x 2
- LEDおよびIRカメラによる視線追跡アレイ
- マイク x 6
- 虹彩による生体認証「Optic ID」
バッテリー
- アルミニウムケース入り外部接続バッテリーパック、最大2時間の使用が可能
- 3166 mAhセル x 3(合計35.9 Wh)
- 重量:353 g
接続
- Wi-Fi 6 (802.11ax)
- Bluetooth 5.3
デザインの特徴
- 空間オーディオ対応のオーディオストラップ内蔵スピーカー
- ナビゲーション用デジタルクラウンおよび空間写真撮影用トップボタン
- EyeSightパススルー用前面ディスプレイ
- 磁力で取り付け可能なLight Seal(ライトシール)
- 3Dラミネートガラス
- カスタムアルミニウム製筐体
- ヘッドバンドおよびフィットダイヤル
- オプションのカスタムZeiss製光学インサート
- デバイス重量:21.2–22.9 oz(600–650 g、構成により異なる)