秋の訪れを告げる爽やかな風が吹く10月、寒い冬が到来して自分の小さな修理スペースに閉じこもる前に、私たち各自が持つ修理の腕前を披露して、壊れたものを修理するために集いました。この秋は多くのリペアイベントにまつわる沢山のストーリーや数え切れないほどの修理されたガジェットは、欧州各地で厳しい冬を越すために一つの希望を残してくれました。

FixFest 2022、ブリュッセル(9月30日-10月2日)
今年のFixFestには、20カ国以上から150人以上の人々が集いました。私たちの運動がいかに普遍的なものであるかを直接体験できたのは素晴らしいことでした。欧州や英国を始めとして米国、インド、ウガンダ、ラテンアメリカ出身のDIYフィクサーたちは、親交を深めながらアイデアや知識を共有し、互いに励まし合うプロジェクトとなりました。
ワークショップは、マイクロソルダリング、計画的陳腐化についての学び、修理イニシアチブのための戦略開発など、さまざまなトピックを選ぶことができました。パネルディスカッションでは、政治、経済、修理する権利の専門家たちが、欧州で進んでいる様々な取り組みや修理する権利の進展について意見交換と情報提供をしました。FixFest参加者たちは、ブリュッセルのアップルストア前で修理する権利の立法化を求めてプロテスト活動した後、モバイル リペアカフェとして修理を必要とする人々に修理を提供し、壊れたデバイスの修理を手伝いました。
Maker Faire、ローマ (10月7日)

Maker Faire Romeは今年で10回目を迎えました。、DIY、修理、サステナビリティに関する世界最大級のイベントの一つで、来場者は約45,000人にも登ります。技術的なイノベーションとは別に、修理する権利の施行は持続可能な未来に前進するために不可欠というのが共通のコンセンサスです。言うまでもなく私たちも参加し、iFixit ヨーロッパのマネージング・ディレクターであるMatthias Mayerが、iFixitのミッション、目標、修理テックたちが集うコミュニティについて話しました。
パブリック リペアカフェ、iFixit本社、サンルイスオビスポ市、カリフォルニア州 (10月23日)
10月末の日曜日、カリフォルニア州サンルイスオビスポの本社がリペアカフェへと変身しました。特別ゲストにFixit ClinicのPeter Mui氏を招き、Zoomで世界中の60人のリペアヒーローたちと繋がりました。Amber TausとKelsea Weber が本社オフィスを案内し、来場者たちの質問に答えました。そして言うまでもなく、多くの壊れたものが息を吹き返しました。自転車やミシンは修理され、ナイフやハサミは研がれ、多くの壊れたディスプレイは新しいものに交換されました。

Maker Faire、リール、フランス (10月15日)
会場となったGare Saint-Sauveurは、かつて有名な駅でしたが、2009年に文化・レジャースペースに生まれ変わった建物です。10月14日から16日にかけてMaker Faire Lilleが開催されました。このイベントには600人以上のメーカーたちが集まり、iFixitは巨大なリペアカフェを出店しました。国際リペアデーには、フランス担当のコミュニケーション・エキスパートであるSandra Auboyが会場でDIY愛好家たちと交流し、フランス国内で始まった電子製品のリペアビリティスコア導入に、iFixitが貢献したことについて話しました。他の出展者の中には、iFixitが支援するデジタル・インクルージョンに関するNGO団体 Emmaüs Connectも参加しました。Maker Faireがもたらす持続的な影響を定量化することは困難ですが、ある効果はすぐに測定することができました。Repair Café Hauts-de-Franceのボランティアによって51ものデバイスが修理され、総量330kgの廃棄物を処分から守ることができました!

Repair Day Contest、ミラン (10月23日)
10月15日は「国際リペアデー」です。この日を祝うために、ミラノにあるRestart Projectのメンバーは世界初となる「リペアコンテスト」を発表しました。150分以内にできるだけ多くのデバイスを修理することを目指して、経験値の異なる6つのチームが競い合いました。このコンテストでは、各チームが互いに助け合い、工具や修理のコツを共有することが奨励されました。賞品は、修理したデバイスの数や質だけでなく、その過程にある創造性や即興性、作業のエレガンスさ、そして修理が成功しなかったとしても、諦めない粘り強さにも評価されました。iFixitは賞品を提供し、弊社イタリア語担当のAlberto BalestraはiFixitとリペアカフェを支援する様々な方法についてプレゼンテーションを行いました。

re:pair Festival、ウィーン、オーストリア (10月27日)
ウィーンのオーストリア民俗生活博物館で開催されたre:pairフェスティバルは、1ヶ月間にわたるイベントでした。展覧会では、修理の歴史やウィーンに住む人々によって修理された素晴らしい日用品のコレクションが紹介されました。様々なワークショップでは、ビジブル・メンディング(見せる補修)や靴下のダーニングを学ぶことができ、補修の実演や修理に関するプレゼンテーションが行われ、そのうちの一つは弊社のドイツ語ローカライゼーション担当のFabian Neidhardtによって発表されました。
どこにいても、iFixitのオンラインコミュニティやアンサーフォーラムを使って助け合い、オンライン上で人々と繋がれるのは多くの利点があります。しかし、実際に修理を愛してやまない仲間たちと会い、アイデアや経験を共有し、スクリーン上だけではなくテーブルの上に置かれたデバイスを触る感覚は、何物にも変えがたい体験です。
これからも私たちはこのような修理を届ける活動を広げていきます。そして皆さんとオンラインもしくは対面でお会いできるのを楽しみにしています!
翻訳:Doi Midori
0 件のコメント