はじめに
iFixitのゲームコンソール分解ウィーク の終盤が近づいてきました。超スペシャルな分解をお届けします。今回、 Engadget と協力して、これまでで最も興味深いゲームコンソールの一つを分解しました。
この分解を担当したスタッフからの引用です。"バーチャルボーイは今までで分解した中で最高レベルのデバイスです"。オフィスに居たスタッフ全員が、この意見に同意しています。それぐらい素晴らしいコンソールです。そして、このバーチャルボーイで次にゲームするのは誰か、内輪揉めしたのは言うまでもありません。
任天堂はこのバーチャルボーイを、"32ビット、3-D体験"として売り出しました。これは、あらゆる外的要因を排除し、自分だけのプライベート空間で心ゆくまでゲームを楽しめるものでした。しかし、TIMEマガジンによると、バーチャルボーイは史上最悪の発明の一つに挙げています。PC Worldは、テック史の中で最もカッコ悪い製品の一つとして選びました。言うまでもなく、TimeやPC Worldは、このガジェットの中身を見ていません。見てもいないのに、一体何が分かると言うのでしょうか?
このバーチャルボーイをめぐる論争と短命に終わってしまったミステリーを、一緒に紐解いていきましょう。
必要な工具と部品
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北米でのバーチャルボーイの販売期間はたった7ヶ月(1995/8/14-1996/3/2)でした。そして売り上げは77万台に終わりました。販売期間全体で約330万台も売り上げたNintendo 64と比べてみてください。
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技術仕様:
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20 MHz, 32ビット RISCプロセッサ
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128 KBデュアルポートVRAM
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384 x 224ピクセル解像度
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2ビットモノクロディスプレイ (赤~黒の4階調)
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16ビット ステレオサウンド
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バーチャルボーイはテック史上で最も格好悪いデバイスにランクインすることはありませんが、あるSFフィクションのキャラクターが脳裏をよぎります。
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このネオプレン接眼レンズはプレイヤーの視野を完全に取り囲んでいます。プレイヤーを外部世界から完全に孤立させるだけでなく、周囲の人々はプレイヤーが挑んでいるゲームを見ることができません。
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もしバーチャルボーイで”他の”コンテンツも観れたらいいのに…
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マリオズテニスはバーチャルボーイ本体下側にある延長ポートを使用できます。残念なのは、このポートに対応するケーブルを任天堂は発売してくれなかったことです。
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メインボードはコントローラーからの入力を受信し、ゲームカートリッジのデータを読み込み、オーディオデータをスピーカーアンプに送信し、LEDディスプレイを表示させます。シルクスクリーンのチップには次のものが搭載されています。
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任天堂 '95 VUE-VPU, 9520KK023
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任天堂 NVC-VUE, (C) NEC '91 '93 9520KX003
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任天堂 VRM-VUE, 9508KU028
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東芝 TC511664BJ-80 128 KB of DRAM
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東芝 TC511632FL-70
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任天堂 '95 VSU-VUE ATT, 9507A3014
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Texas Instruments 57A5CXK, HCU04
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バーチャルボーイ上部に付いているつまみを回すと、左右の瞳孔間距離を調整できます。2つのディスプレイユニットは近づいたり離れたり動きます。
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焦点を微調整するスライダーが前後に動くと、固定されたLEDディスプレイに対して両側のレンズが移動します。
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バーチャルボーイの3D機能は、同一のイメージが異なる視点上に見えるパララックス(視差)によります。
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これは、人間の眼が奥行きを感知できる能力を活かしています。右と左の目はわずかに異なる画像 (数ミリの差異や、異なる視線上にある画像)を捉えます。そして私たちの脳が異なる2つの画像を、単一の3Dイメージに落とし込みます。この効果は立体視と呼ばれます。
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バーチャルボーイは僅かに異なる画像を左右の眼に送信するディスプレイを搭載しています。これにより、立体3Dイメージが創り上げられます。
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LEDユニットをディスプレイアセンブリの先端に固定している、T10トルクスネジを2本外します。
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LEDユニットが外れると、”ペリスコープ(潜望鏡)”による反射と、45度のミラーと内部レンズによって、イメージ (iFixitロゴ)がわずかに拡大しているのが分かります。
I don't know why the moderators keep reversing my edits to this step. I have been repairing the Virtual Boy's displays for years, with many satisfied customers – I KNOW WHEREOF I WRITE!
While it does "completely tear down" the unit, it also makes it nearly impossible to put back together in fully working order. Furthermore, there is no need to remove the plastic frame – it doesn't gain you access to any parts you can't get to with it attached.
PLEASE leave this warning in the step. Thank you.
This is not meant to be a repair guide, hence our warning at the top of the page: "Teardowns provide a look inside a device and should not be used as disassembly instructions."
You are welcome to leave comments here, but we aren't going to change the teardown itself to make it more like a guide. We would be more than happy to host a repair guide, if you would like to make one!
Outside confirmation of my credentials (I'm RunnerPack): http://youtu.be/N7CmNjc2E4w
Thank you for the clarification, Ms. Lionheart. I just might take you up on that repair guide suggestion. I already have a guide on the actual soldering process practically done. Would it be considered "bad manners" to recycle some of the images from this tear-down for the disassembly steps of my own guide? Failing that, could I simply refer to "steps 1-6" of this guide?
Recycle away! If you don't have the means to take these photos, you can certainly borrow ours and add your own steps to complete the guide. Best of luck!
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バーチャルボーイのディスプレイです!Reflection Technology製の4色ディスプレイです。1x224ピクセル解像度、32レベルの輝度です。
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ディスプレイが作り上げる実際の”イメージ”は、赤LEDドットの一配列だけが作っています。振動ミラーと連動して、全体のイメージが実現します。
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全体のイメージはLEDのシングル配列によるものなので、リフレッシュレートは驚くほど高く、LEDが作り上げる各パターンはわずか0.000052秒で表示されます!
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LCDはディスプレイのオプションとして考えられていましたが、低いリフレッシュレートによって、不明瞭なイメージを映し出しました。そのため、より早いリフレッシュレートのLEDがオプションとして変更されました。安定して鮮明なイメージを作り出せるからです。
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任天堂の開発者たちは、ディスプレイに複数のカラーを使用できないか思案しましたが、価格上諦めなければなりませんでした。赤色LEDが選ばれたのは、廉価かつ最も効果的で、可視しやすかったためです。
If you go to the Marketplace on virtual-boy dot com, you can find many nice folks who repair these. It’s very reasonably priced, given the rarity of these systems.
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レトロゲームの分解ウィークの締めくくりとして素晴らしいデバイスでした。お楽しみいただけたなら光栄です。…いや、楽しんでいただけたはずです!
Unfortunately, the Virtual Boy was panned even before release. Designed by Gunpei Yokoi, the person responsible for the Game & Watch and the Game Boy, the Virtual Boy was considered a failure. As a result, he was publicly ridiculed. He quit Nintendo and formed his own company, but died in a car crash soon after. The Virtual Boy unfortunately wasn't accepted, as people who played on the system complained of headaches due to the display. It's not something you can play for extended periods of time.
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以下の翻訳者の皆さんにお礼を申し上げます:
100%
Midori Doiさんは世界中で修理する私たちを助けてくれています! あなたも貢献してみませんか?
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3 件のコメント
A little disappointed that the teardown wasn't complete. You didn't teardown the controls! Maybe not as important as the displays, but still.
Dangerous and deadly if not looked well.
Just wondering but it looks like the bottom of your VB has stress factures around all the ports and screw posts? I seem to have them too and, like yours, they radiate outwards which leads me to think that they result from stress applied directly to the centre of the base of the unit.