iPhoneのバックライトが応答しない

LCDを搭載したすべてのiPhoneのバックライト回路は、共通のアーキテクチャを採用しています：

• パワーチップがバックライト信号を生成。
• 一般に「バックライトコイル」と呼ばれるインダクタが信号を増幅します。
• ダイオードが逆電圧を防ぎます。
• フェライトビーズが信号をフィルターします。
• リボンケーブルが信号をバックライトLEDストリップに運びます。
• デバイスによっては、バックライトドライバー チップが追加されています。

ほとんどのiPad/iPhoneハードウェアは1.8V～5.2Vの電圧で動作しますが、バックライト回路は約15～20Vで動作します。また、高電圧のバックライト回路は、水濡れによる腐食も起こしやすい傾向があります。

• LCDスクリーン - LCDの故障は、落下による損傷、水による損傷、または単に部品の欠陥の結果として発生する可能性があります。
• バックライトフィルター - バックライト回路がショートすると、フィルター内部の細いワイヤーが断線し、バックライトLEDからの電力が遮断されます。
• バックライトダイオード-バックライトフィルターと同様、バックライトダイオードも壊れやすい部品です。バックライトフィルターが特に焼けている場合、ダイオードも故障していることがよくあります。フィルターに損傷がないのにダイオードが故障することはまれですが、起こり得ます。

最近のiPhoneでは、インダクタコイルが故障の原因になることはほとんどありません。

最も一般的なショートの原因は、バッテリーを接続したままデバイスを操作することで発生します。 画面が暗くなっても、バックライト回路には電圧があります。ピンセットがずれたり、LCDコネクタの位置がずれたりすると、バックライト回路がアースにショートする可能性があります。(iPadミニは特にこの故障が起こりやすく、フレックスケーブルをコネクタに抜き差しする際、少し角度をつけるだけでバックライトの高電圧ピンと隣接するグランドピンがブリッジしてしまうためです)。デバイスの作業前に必ずバッテリーを外せば、自己誘発的なショートを避けることができます。

バックライトショートのもう一つの原因は、組み立て手順の誤りです。iPhoneの画面には、LCDフレックスケーブルに、LEDライトストリップに電力を供給する、より細いバックライトフレックスケーブルを接続するはんだ接合部があります。デバイスを製造する際、このはんだ接合部は黒いテープで保護されていますが、スクリーンを再生する工程でテープを交換しなかったり、ずれた位置に貼ったり、しっかりと貼っていないメーカーがあります。その結果、テスト時には正常に動作するものの、金属製のLCDシールドを取り付けると、露出したはんだ接合部がアースされたフレームに接触し、バックライト回路がショートしてしまいます。

バックライトのショートは、LCDフレックスを固定するZIFコネクタのラッチが欠けている場合に発生する可能性があります。 LCDフレックスが斜めにスライドし、高電圧バックライトピンが接地ピンに接触してショートします。

バックライトの故障の原因としては、水濡れがよく挙げられます。

液体侵入によってLCDコネクタのピンとパッドの接合部が腐食し、コネクタへの電気経路が断たれ、フィルタが損傷する可能性があります。

バックライト回路の故障は、回路基板上の電気トレースの損傷によっても発生する可能性があります。例えば、基板を大きすぎるネジで固定しようとして、基板に埋まっている電気配線が不注意で切断された場合、バックライト回路はバックライトLEDに電力を供給できなくなります。

お使いのデバイスが「死んでいる」のか、単にスクリーンが故障しているだけなのか診断するには、コンピュータに接続してみてください。コンピュータがデバイスを認識する場合、問題はおそらくLCDスクリーンまたはバックライト回路にあります。また、iPhoneはバックライトの問題をチャイム音と振動で繰り返し知らせます。

朗報は、ほぼすべてのバックライト故障が修理可能だということです。 損傷した部品を特定したら、交換するだけです。自分で修理できない場合は、知識のあるマイクロソルダー専門店に連絡し、迅速に修理を行いましょう。